子育てには時空を超えた価値があるー境 治『赤ちゃんにきびしい国で、赤ちゃんが増えるはずがない。』
ずっと読もうと思っていた本の感想を書いていきます。
核家族は間違ってるんじゃないか
育児には、コミュニティが必要なのだと思う。
まずこれです。子育ては一人二人で出来るものじゃない。
親子を支えるコミュニティが必須。
「赤ん坊が泣きやまないことは普通にある」。そのことを知っているか、知らないか。理屈ではない。理論的な話ではない。何かでスイッチが入ると、もう回路をつなぎ直せない。そんなことがよくあるのだ。そのことを知っているか、知らないか。体験したか、してないか。誰かに教わったか、教わってないか... ...。
言われないとわからないことなのかも。実際にその身になってからでは遅いのかも。
公園では、とにかく他人に迷惑をかけてはいけないのだ。
子供に関することで迷惑かけていけないとか息詰まる......。
お母さんたちが擬似的な血縁者になる
信頼関係ができてくるのは、こういうことなだなあとわかった気がした。話をする時間をじっくり持って、問題を共有し対処をみんなで考える
ムラがクニになり、国になって国家になっていった中で、私たちが落っことしてしまった何かが、この河原にはあるのだと思う
共同保育の話。やはりコミュニティが大事なのだと気づく。
女性は就職して生き生き働いていても、子供ができると突然社会との接点を失う
働く女性と育児の話はこの記事でも書きました。
お母さんたちは一種のメディアだ。スマートフォンの普及に伴って、今急速に主婦層でもSNSの利用が拡大しいる。彼女たちの口コミネットワークが今までにもましてパワフルになっているのだ。このネットワークの利用料を、スポンサーが支払っている、ということかもしれない。SNSは、絶大な力を持つソーシャルメディアマーケティング装置なのだ。
ネットワークやつながりの持つ力がどんどん重要になっていくのはオンラインでもオフラインでも感じることです。
仕事は素晴らしい。仕事を通した自己実現に、誰しも、男性も女性も、取り組むべきだと思う。... ...誤解を恐れずに言うならば、仕事は、自己実現は、実はその時々のものでしかない
子育ての価値は、それと同次元ではない。大げさに言えば、時空を超えた価値がある
ここがこの本の一番大事な部分なのではないかと。
仕事が大事、自己実現が大事。そう言われてきましたし、そう思っても来た。
けどそれは自分一代限りのものじゃないだろうか。引き継ぐべき受け継がせるべき次世代のいない社会や世界にどれほどの価値があるんだろうか。
自分一人の為に生きていくことの虚しさは日々感じております。
よくわかったのは、子育て中にお母さん同士がどう助け合うかが重要だということだ。子育てをする物同士が、姉妹のようの親密で悩みも喜びも共有できるのが必要だし自然だ。だから保育士と保護者は「仲間」になったほうがいい。
コミュニティを形成することで解決する。
保育は単なるサービスではない。
厄介なことに、日本のシステムはよくできているのだ
税金を自分で払わないことが、その計算も何もかも会社がやってくれることが、しかしどれだけ私たちを「骨抜き」にしてしまうか。その副作用が、男性の会社依存だ。会社が給料をくれるし、会社が税金を計算してくれるし、会社が老後の年金を加算してくれる。そんな状態で、男たちは会社を中心に物事を考えざるをえなくなっている。
日本のシステムの問題。
本来はコミュニティが必要だったのに、個人の猛烈な頑張りでしのいできた
迷惑をかけ合える社会は、子育てしやすい
最新技術で昔ながらの体温ある人付き合いをやっている。それが人間の真理なのだろう
農村の地縁血縁を脱却して、都市で個として生きる。そのためには互いに不必要に干渉しないことが大事だった。迷惑なんてもってのはか。でも本来、人間は干渉しあわずに生きていけない。特に子育てなんてできない。助け合いながら生きていこう。だから、迷惑掛け合ったっていいじゃない!
太字は私が付けました。干渉・摩擦を避けてちゃいけませんね。
希望が失われるからこそ、変化への希望がもたらされる
会社が変わらなければ、少子化は解決しない
また新たな知見が得られる貴重な体験でした。